子宮がん検診の種類

子宮がん検診には、部位によって子宮頚がん検診と子宮体がん検診の2種類の検査があります。当院では、どちらの検診も行うことができます。他のがんも概ね同様ですが、子宮がんも早期発見、早期治療が大事ですのでお気軽にご相談ください。
- 子宮頚がん検診(子宮頚部細胞診)
- 子宮体がん検診(子宮体部細胞診)
子宮頚がんとは
子宮頚がんは、子宮頚部と呼ばれる部位に発生します。子宮の入り口付近に発生することが多いので、比較的に観察や検査が行いやすく、早期発見されやすいがんとしても知られています。主な原因ですが、ヒトパピローマウイルス(HPV)が発がんと関係していると考えられています。そのほか、喫煙もリスク因子となるので、喫煙される方には禁煙をお勧めいたします。子宮頚がんを早期の段階で発見し、治療を行った場合の予後は悪くありません。しかし、進行すると生命に直結するので、定期的に子宮頚がん検診を受けることが大切です。
子宮頚がん検診
子宮頚がん検診では、まず問診として、生理の様子、妊娠・出産経験の有無、自覚症状の有無などについてお聞きします。次に、内診を行います。内診台に上がり、頚部の状態を目で見て確認し、腟鏡診で子宮頚部の状態や出血量・おりものの状態を観察します。その後、子宮頚部細胞診を行います。子宮の入口部分の細胞を専用のブラシで採取し,異常な細胞がないかどうかを調べます。子宮頚部を軽く擦る程度なので、ほとんど痛みはありません。なお、細胞診の結果は、検診日から約2週間後にお伝えいたします。
子宮体がんとは
子宮体がんは、子宮体部の内膜にできるがんです。この発症には女性ホルモンが深く関わっており、50代以降の女性によくみられます。比較的に若い年代であっても、月経不順の方、乳がんを患ったことがある方などは注意が必要です。自覚症状についていうと、不正出血が起こりやすいのですが、生理不順と間違えてしまい、医療機関を受診せずに放置してしまうケースがよくあります。不正出血のある方は、なるべく早い段階で婦人科を受診し、検査を受けるようにしてください。
子宮体がん検診
子宮体がんの有無を確認するため、子宮体部細胞診を行います。これは、子宮の内部に器具を直接挿入し、細胞を採取するというものです。なお、子宮の中まで器具を挿入することが難しい場合は、超音波検査やMRI検査などの画像検査で判断することもあります。細胞診などを行った結果、陽性となった場合は、さらに詳しく調べるため、組織診が行われます。組織診が必要と判断される場合は、高次医療機関をご紹介いたします。なお、細胞診の結果は、検診日から約2週間後にお伝えいたします。
子宮がん検診の留意事項
子宮頚がん検診や子宮体がん検診を行った後は、多少の出血がありますので、ナプキンの持参をお勧めいたします。なお、子宮体がんの検査当日は、湯船に浸からずに、シャワーのみの入浴としてください。
新宿区・中野区在住の方は
新宿区・中野区に住民票がある方の場合、対象年度であれば区民健康診査として子宮頚がん検診をうけることができます。区民検診の方は予約の必要はなく、出血をしていないときに受診票を持参しご来院ください。ご来院の際は、受付にて区民検診希望である旨をお伝えいただき、受診票を提出してください。なお、当院では子宮頚がん検診で要精査となった場合の精密検査は行っておりません。精密検査が必要となった場合は、専門の医療機関をご紹介いたします。